
01 / CONCLUSION
福祉の事務をAIで効率化するなら、年間工数が大きい文章作業から。
個人が特定される情報を使わず、たたき台で足りる仕事を選びます。
上位1つを仮想ケースで2週間試し、確認まで含めて続けられるか判断します。
02 / WHY NOW
人件費が上がる局面では、人を増やさずに回せる事務の見直しが課題になります。AIを使う前に、時間のかかる工程を見えるようにしましょう。
厚生労働省が2026年9月3日に公表した令和8年度地域別最低賃金の答申は、全国加重平均1,177円、56円の引上げ。2026年10月1日から12月2日までの間に順次発効予定です。自分の都道府県の確定額・発効日は、都道府県労働局で確認してください。
令和9年度概算要求(障害保健福祉部)では、「障害福祉分野におけるテクノロジー導入等に対する支援」26億円を要求。「ICT活用等により、業務量の縮減を行う事業所の増加」(R8:50%、R11:90%以上)が目標です。これは障がい福祉分野の事業で、割合は業務量を縮減する事業所の目標であり、各事業所の削減率ではありません。概算要求は要求段階であり、予算成立ではありません。
出典:厚生労働省「地域別最低賃金の答申」/「令和9年度概算要求の概要(障害保健福祉部)参考資料」
2026年9月時点の情報です。最新は一次情報でご確認ください。
03 / HOW TO
機能の全体像はこちら。ここでは、自事業所でどれから手をつけるかを決めます。
この4ステップは、事業所がAI導入を検討するための手順です。WelvieAIの研修そのものは仮想モデル事業所のケース演習で進めるため、受講中に受講者の実業務や実データを扱うことはありません。
業務名・頻度・1回あたりの時間を事業所内の表に記録します。「記録業務」は入力・整文・確認に分け、見直しの単位を小さくします。利用者情報や記録原文は表に転記しません。
頻度を年間回数に直し、「年間回数×1回あたりの分数÷60」で年間時間を求めます。休業日を考慮し、1週間に現れない月次・年次業務も予定表で補います。これは現在の工数であり、削減できる時間ではありません。
①文章を書く・読む・まとめる作業、②正解が1つに決まらず「たたき台」で足りる、③個人が特定される情報を入れずに済む。この3条件をすべて満たす候補を残します。事実確認や正確な計算は、人が確認する工程として切り分けます。
候補の上位1つを、実在の個人と対応しない仮想のモデル事例で試します。同じ課題で手作業とAI利用を比べ、指示・確認・修正を含む総時間と誤りを記録。2週間後、プロンプトと確認者・確認項目を「型」にします。実業務への適用は法人の手順で別途判断します。
04 / ROLES
| AIに任せてよい範囲 | 人が決める・責任を持つ範囲 |
|---|---|
| 下書き・要約・整理・言い換え・チェックリスト化 | 支援方針・アセスメントの判断・計画の確定・記録の内容の真偽・対外的な説明責任 |
AIは下書き・補助まで。最終判断と確定は人、最終責任は作成者です。法人の職務権限・承認手続に従い、法人や担当者が本来負う責任も変わりません。
05 / AVOID
06 / TROUBLESHOOTING
07 / FAQ
1週間の事務作業を書き出し、年間工数で並べます。AIに向く3条件を満たす上位1つから試しましょう。
年間の実施回数に1回あたりの時間を掛けます。休業日や繁忙期、月次・年次業務も反映してください。
年間工数が大きく、個人が特定される情報を使わず、下書きで足りる文章作業を優先します。同程度なら確認しやすい仕事を選びます。
同じ仮想ケースで、手作業とAI利用時の総時間・誤りを比べます。指示、確認、修正の時間も含め、実業務の効果とは分けて評価します。
一度、対象を小さく分けて指示と確認手順を見直します。確認負担が大きいままなら、次の候補へ切り替えます。
08 / SUMMARY
まず1週間の記録から、年間工数と3条件で候補を絞りましょう。小さな試行を重ね、「下書きはAIと。判断と支援は、人が。」を確認手順に落とし込みます。
免責
本記事は2026年9月時点の一般情報です。賃金・労務の個別判断は所轄労働局・社会保険労務士へご確認ください。当社は労務相談を行いません。制度の最新は一次情報でご確認ください。
この記事を書いた人
杉本 悠飛(すぎもと ゆうひ)
株式会社フェアテクノロジーズ 取締役 / ウェルビーラーニング事業責任者 / WelvieAI事業責任者
就労継続支援A型事業所「テクキャリ」 取締役
障がい福祉に特化した動画研修サービス「ウェルビーラーニング」を立ち上げました。全国1,000社・のべ20,000名以上が利用しています。自社グループでは就労継続支援A型事業所「テクキャリ」の運営に取締役として携わり、制度対応と現場運営の両方を実務として経験しています。虐待防止・身体拘束適正化・処遇改善加算・運営指導対策などの研修コンテンツ企画を統括。2026年からは障がい福祉特化のAI研修「WelvieAI(ウェルビーAI)」の立ち上げも担当しています。