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障がい福祉のAI活用 事例・アイデア集業務×ツール別の使いどころ16選

event2026年7月9日 公開 schedule約8分で読めます

「AIが便利らしいのは分かった。でも、うちの現場では結局、何に使えるの?」——障がい福祉の事業所で、いちばん多い疑問かもしれません。ツールの名前だけ聞いても、日々の記録や計画づくり、加算の事務にどう当てはめればいいのかは、なかなかイメージしにくいものです。

この記事では、障がい福祉の業務を「計画・記録」「申送り・会議」「加算・事務」「広報・運営」の4分野に分け、業務×ツール別に16の使いどころを事例・アイデアとして整理しました。あわせて、安全に使うための「型」もお伝えします。

menu_bookこの記事でわかること

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先に結論

01 / OVERVIEW

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どこで効く?AI活用の全体像

AIが力を発揮しやすいのは、「毎回ゼロから文章を起こす」「長い記録を読み返して要点をまとめる」「バラバラの情報を並べ直す」といった、時間はかかるが定型的な事務です。逆に、支援方針の判断や本人・家族との関わりは、これからも人の仕事です。

そこで本記事では、事業所の業務を次の4分野に分けて、使いどころを具体化していきます。気になる分野から読み進めてください。

assignment計画・記録

個別支援計画・モニタリング・支援記録・アセスメントの下書きと整理。

forum申送り・会議

申送り・議事録・日報の要約と清書の下書き。

calculate加算・事務

確認観点づくり・整理の補助(制度の正誤は人が最新情報で確認)。

campaign広報・運営

おたより・掲示物・求人票・研修資料などの下書き。

02 / PLAN & RECORD

assignment

【計画・記録】の活用事例

もっとも事務負担が大きく、AIの下書きが役立ちやすい分野です。いずれも個人情報を含まない仮想ケースで使い、出力は下書き(たたき台)として人が確認・修正します。

edit_note① 個別支援計画の「素案」を3案出す

本人の強み・意向のメモ(匿名化)を渡し、長期・短期目標と支援内容の案を複数出させる。人が本人の実像に合わせて選び・整えます。

history_edu② モニタリング記録の下書き

期間中の様子メモから、目標の達成状況・次の見直し案の下書きを作る。表現の統一にも役立ちます。

mic③ 支援記録を「音声メモ→整文」に

その場で話した支援の様子を音声入力し、読みやすい記録の下書きに整える。書く時間を後回しにしません。

fact_check④ アセスメントの抜け漏れチェック

集めた情報を項目別に並べ直し、「確認が薄い観点」を挙げさせる。聞き取りの準備に使えます。

tips_and_updates

個別支援計画にしぼった手順は、個別支援計画をAIで作る手順 でくわしく解説しています。

03 / HANDOVER & MEETING

forum

【申送り・会議】の活用事例

「話したのに、書くのが後回し」——申送りや会議の記録は、まさにAIの得意分野。要点の要約清書の下書きで、記録作成時間の短縮につながる場合があります。

⑤ 申送りの要約

断片的なメモを、次の担当者が読みやすい申送りの下書きに。要点と注意点を分けて整理します。

⑥ 支援会議の議事録

録音の文字起こし(匿名化)から、決定事項・宿題・次回予定を抜き出した議事録の下書きを作成。

⑦ 日報・週報の清書

箇条書きのメモから、共有しやすい日報・週報の文章に。トーンをそろえられます。

⑧ ヒヤリハットの整理

起きたこと・要因・対策の観点で情報を並べ直し、再発防止の検討メモの下書きに(判断は人)。

04 / OFFICE & ADDITIONS

calculate

【加算・事務】の活用事例(制度は要確認)

加算や制度に関わる事務は、AIの下書き・整理が役立つ一方で、要件の正誤はAIに任せてはいけない分野です。制度情報は必ず最新の一次情報で人が確認してください。

注意:加算の算定要件・報酬告示・自治体ルールは改定され、AIは古い情報や誤った内容(ハルシネーション)を含むことがあります。要件の判断・確定は、必ず最新の一次情報(厚生労働省・自治体の通知等)と、権限のある担当者で行ってください。

⑨ 処遇改善加算の「確認観点」づくり

自分たちで用意した要件メモをもとに、確認すべきチェック観点の下書きを作る(要件そのものは人が最新情報で確認)。

⑩ 集計・表の整理の補助

手元の数値の並べ替え・集計手順の説明・計算式の考え方などを補助(数値の正しさは人が検算)。

⑪ 自主点検リストの下書き

運営指導の準備で、自分たちの規程・記録を見直す観点を洗い出す下書き(最終判断は人)。

⑫ 長い通知文の要点整理

読み込みに時間のかかる通知やマニュアルを、要点の下書きに要約(重要判断は原文で確認)。

05 / PR & OPERATIONS

campaign

【広報・運営】の活用事例

利用者情報を扱わないぶん、いちばん気軽に試せる分野です。「作るのに時間がかかっていたもの」を下書きから任せてみましょう。

⑬ おたより・掲示物の文章

季節のあいさつ・行事案内などのたたき台。読みやすい表現に整えます。

⑭ 求人票・募集文の下書き

事業所の魅力を言語化し、求人原稿の下書きに。表現の候補を複数出せます。

⑮ 研修・マニュアル資料の骨子

新人向け説明資料の構成案・たたき台づくり。抜けがちな観点も洗い出せます。

⑯ メール・お知らせ文の作成

関係機関・保護者への連絡文のたたき台。丁寧なトーンにそろえられます。

06 / MATRIX

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業務 × ツール 早見マトリクス

「どの業務に、どのタイプのツールが向くか」の早見表です。まずは自分の業務の行を見て、○のところから小さく試すのがおすすめです。

業務 生成AI
チャット
音声入力
文字起こし
画像・
デザイン
表計算
の補助
個別支援計画の下書き
記録・モニタリング
申送り・議事録
加算・事務の整理
おたより・掲示物
求人票・募集文

※ ◎=特に向く/○=使える/—=主用途ではない、の目安です。ツールの機能は日々進化しており、区分は一例です。具体的なツール名・料金は各提供元の最新情報をご確認ください。

07 / SAFE RULES

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使う前の3つの約束(安全に使う型)

どの事例も、次の3つを守れば、リスクを下げて始められます。障がい福祉では、障害の有無・障害特性・サービス利用歴などが「要配慮個人情報」に該当し得るため、特に個人情報の扱いが大切です。

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① 個人情報・要配慮個人情報は原則入力しない

やむを得ず検討用に使う場合も、氏名の置換(例:氏名→「利用者A」)だけでなく、地域・生活歴・家族構成・通所履歴など再識別につながる情報も削る。なお、こうした置換は便宜上のマスキングであり、個人情報保護法上の匿名加工情報・仮名加工情報に当然に該当するものではありません。録音・文字起こしを行う場合は、利用目的・保存先・保存期間・共有範囲を事業所内ルールで定め、必要に応じて本人・家族等への説明を行ってください。

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② AIサービスの規約・データの扱いを確認

入力内容が学習に使われない設定にできるか、ログの扱いはどうかを確認する。

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③ 最終確認者を決める(最終責任は作成者)

記録・計画・制度に関わる内容は、作成権限のある方が確認・修正・確定する。AIが出すのは下書きまでです。

参考:要配慮個人情報の考え方は、個人情報保護委員会 のガイドライン等もご確認ください。

08 / SUMMARY

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まとめ

check_circle使いどころは4分野・16の事例。計画・記録/申送り・会議/加算・事務/広報・運営で、まず「下書き・要約・整理」から。

check_circleツールは用途で使い分け。マトリクスの◎から、身近な1業務で小さく試すのが近道です。

check_circle安全の型は最初に。匿名化・規約確認・最終確認者。ここを決めれば安心して広げられます。

「何ができるか」の全体像は 障がい福祉でAIは何ができる?業務別ガイド に、研修サービスの選び方は 障がい福祉のAI研修 比較・選び方 にまとめています。自分たちの現場に合わせて“使いこなす”段階まで進みたいときは、特化型の研修という選択肢もあります。

09 / FAQ

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よくある質問

障がい福祉でAIはどんな業務に使えますか?expand_more

文章を作る・要約する・情報を整理する事務が中心です。個別支援計画やモニタリング記録の下書き、申送り・議事録の要約、アセスメント情報の整理、おたより・掲示物・求人票の下書き、加算事務のチェック観点づくりの補助などに使えます。AIが返すのは下書き・補助までで、内容の確認・修正・確定は人(有資格者・担当者)が行い、最終責任は作成者が負います。

どんなAIツールを使えばよいですか?expand_more

用途で分かれます。文章の下書き・要約は生成AIチャット、会議や申送りの書き起こしは音声入力(文字起こし)、おたより・掲示物は画像・デザイン系ツール、といった使い分けが基本です。まずは1つの業務で、無料または既存の環境から小さく試すのがおすすめです。

利用者の個人情報をAIに入力してよいですか?expand_more

そのまま入力することは推奨しません。氏名・地名などは匿名化・仮名化(例:氏名→「利用者A」)し、利用するAIサービスの規約とデータの取り扱い(入力が学習に使われない設定の有無)を確認したうえで運用してください。障害の有無・障害特性・障害福祉サービスの利用歴などは要配慮個人情報に該当し得るため、事業所内の利用ルールの整備も推奨します。

AIの出した内容をそのまま使ってよいですか?expand_more

そのままの利用は避けてください。AIは誤った内容(ハルシネーション)を含むことがあります。加算要件など制度に関わる情報は必ず最新の一次情報で確認し、記録・計画は作成権限のある方が確認・修正・確定してください。

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